【ニコリ】パズル通信ニコリ179号に掲載されました

※この記事はパズル本「パズル通信ニコリ179号」のネタバレを含みます。

 

数独でお馴染みのパズル制作会社「ニコリ」。このニコリからは3ヶ月に一度、具体的には3の倍数月(3月/6月/9月/12月)に総合パズル本「パズル通信ニコリ」(個人的に「季刊」と呼んでいる)が出版・発売されます。

その179号(2022年夏号)が、今日6月10日に発売となりました。

数独カックロスリザーリンクをはじめとした人気の定食パズルは勿論、読者がアイデアを出して作る新パズル(オモパ)も多数掲載されています。

また、毎号1つのテーマに沿った「特集パズル」もあります。179号のテーマは「橋」。橋を題材にした、バラエティ豊かなパズルも掲載されています。でも橋をかけろは今回載ってないという^q^

読者参加型の企画も充実しており、3ヶ月飽きずに楽しめるパズル本となっています。書店で見かけた際は、ぜひ手に取ってみてください。

 

本題 ―1年の期間を経て季刊に帰還―

175号(2021年夏号)以来の季刊(´⊙౪⊙)۶ッッッッィィィィイイイイヨッシャアアアアァァァァ!!!

 

というわけで新規の問題を掲載していただけたので、4ヶ月振りに掲載報告の記事を書くことにしました。本当は今年の3月にも掲載誌(絵むすびコレクション)をいただいたのですが、そちらは再録ということでサボり書きませんでした。

今回掲載していただいたパズルは1問、ニコリに限らず専門誌も多く出るクロスワード(4番)です。自分としては珍しく、言葉系のパズルです。

本と原稿を照らし合わせたところ、ヒントが結構校正されていました。なにぶん不慣れなもので・・・手間取らせてしまいすみません。

 

ここから先は、その裏話のようなものをさせていただきます。早速ですが、トゥイッター上での掲載報告では「この問題、なんと「アレ」がありません」と紹介させていただいた問題、一体何が無いのでしょう。

 

勿体ぶっても仕方ないので、さっさと答えを書くと、俗に言う「フクロ」・・・で合ってるでしょうか。それが盤面に無いのです。

詳細に書くと「タテ方向またはヨコ方向に一度しか使われない白マス」がありません。つまり「全ての白マスがタテにもヨコにも絡む」盤面となっています。

アメリカ式」と呼ばれることもある盤面ですが、よくあるアメリカ式との最大の違いは「黒マスがタテヨコに連続しない」ことです。

ニコリが募集するクロスワードは「特別な理由が無い限り」黒マスをタテヨコに連続させるのはタブー、つまり即ボツです。

その特別な理由として時々あるのが、前述の「盤面がアメリカ式である」です。ニコリ出版の本を全て手元に置いているわけではないので詳細は知りませんが、過去に何度かアメリカ式の盤面の掲載はされたそうです。

どなたかは忘れましたが、トゥイッター上でも「過去に黒マスの連続したクロスワードがニコリに掲載されたことがある」という方がいたので、おそらくアメリカ式のことでしょう。

 

この話を聞いて、自分もアメリカ式クロスワードの作成に挑戦してみたくなったのですが、ここ最近の季刊は掲載競争が激化していると聞きます。

ただ単にアメリカ式というだけでは、作問があまり上手くない自分の腕では、投稿しても間違いなく1年半経過(=ボツ)するでしょう。そこで考えたのが今回の盤面アメリカ式でありながら、黒マスがタテヨコに連続しない」縛りです。

トゥイッター上で色々な方の話を見た限りでは、この縛りも何かの媒体で既出のようですが、少なくとも自分は季刊で見たことがなかったので決行しました。

 

この縛りを実行する場合、課題となるのは「ワクから1マス離れたマス」です。ここに黒マスを置くと、ワクと挟まれた白マスが孤立するため、全て白マスでなければいけません。

季刊に於ける通常のクロスワードの盤面は11×11、つまり11文字の言葉を4つ用意し、それぞれの2文字目と10文字目で全て絡ませる必要があります。

辞書に載っている11文字の言葉って、探してみると意外と少ないんですよね。そのうえ全て絡ませる必要があるので、選定には苦労しました。

この問題の作成に取り掛かったのは2021年9月。丁度時事ネタとして使える11文字の言葉があったので、それをベースになんとか選定できました。

その時事ネタに対応するのは(より踏み込んだネタバレのため白文字→)「100代目の大台を突破」なのですが、元々「100代目にして初の女性」でスタンバイしていました。このヒントで投稿できていたら、どんなに良かったことか。あの国/賊め・・・と、失礼しました。お勉強関連の話題が出てしまいました。(←白文字ここまで)

 

因みにこの縛りで投稿したのは、実は2回目です。1回目は辞書をよく確認せず組んでしまったので、反省とリベンジを兼ねてこの問題を作成しました。

掲載ならびにヒントを校正していただき、ありがとうございました!

 

おわりに

というわけで以上、掲載報告でした。

最近は人工島パシオでの活動で忙しく、パズルの原稿も疎かになっていましたが、1年振りに季刊に掲載していただけたのを機に、またパズルにちゃんと向き合おうと思います。・・・ってこれ、4ヶ月前も書いたような・・・

今月(正確には来月の頭)は季刊180号向けテーマパズルの〆切があります。また個人的に、テーマパズルと一緒に数独の原稿も送りたいなーと考えているので、忙しくなりそうです。